電気は現代人にとって欠かすことのできないエネルギーであり、電力を発生させたり供給したりする設備は実にさまざまな場所に設置されています。時には厳しい気象条件にさらされることもあるため、設備本体はもちろん、その設備に使用される各種資材や部品なども、それぞれの環境にあったタイプのものを選ぶ必要があります。そうした各種電気設備において使われる機会の多い材料の筆頭として挙げられるのが、結束バンドです。結束バンドとは複数の電源ケーブルを束ねたりフックなどに縛りつけて固定したりするのに用いるもので、配線工事には不可欠と言ってもいい存在です。

当然ながら、屋外での配線工事にも使われます。そのため、その地域における気象条件などに応じて、製品が使い分けられます。たとえば降雪の多いエリアにおいては、特に強靭な素材を用いた結束バンドが使われます。というのも、降雪があると空中に張り渡されたケーブルに雪が積もり、荷重が増すからです。

室内工事用のものと同程度の強度であれば、バンドが破断してケーブルが地面に散乱するなどの事故が起きるおそれがあります。また、塩害にも注意する必要があります。道路上に積雪があった場合、そのまま放置しておくとスリップ事故などの原因になるため、降雪地帯ではよく融雪剤を使用します。ところが多くの融雪剤は塩化化合物を主原料としているため、その塩分が金属や合成樹脂などに付着すると腐食を早めてしまうことがあります。

そのため、結束バンドも耐塩性を備えた製品を使用することが求められます。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *